ベテラン外科医である著者が,その経験に基づいて外科医の現実と本音を紹介する一冊です。

TVドラマに登場するような,ヒロイックな天才外科医など滅多にいるものではない。現実の外科医はそんな格好いいものではない――と著者は言います。

医療政策の歪みや医師不足,医学界の因習に翻弄されつつも,間違いの許されない生命のせめぎ合いに日々格闘し,ときには私生活を犠牲にせざるを得ない──外科医の現実がここにあります。

第1話 外科医とその現実
第2話 外科医は今後も必要か?
第3話 〝切った,貼った〟が外科医の基本
第4話 外科医の出番
第5話 外科と内科の違い
第6話 紹介状をもってどの病院に行くのが正解か
第7話 変遷する外科手術
第8話 外科医は65歳を過ぎたら手術をやめるべきか
第9話 医師が足りない?
第10話 外科医の志望者が減少している
第11話 とかく外科医は切りたがる
第12話 外科医が肝を冷やすとき
第13話 外科医が威力を発揮するとき
第14話 外科医は当てにならない
第15話 ある医学部教授の死
第16話 それでも外科医の誇りは捨てられない